こんにちは。りょうです。
英語科教員が英語話してるの見たことない!そう思ったことありませんか?
私は高校の時思っていました。
今回は英語科教員の英語力についてです。
英語科教員の英語力が知りたい人、英語科教員になりたいけど英語力が不安な人向けです。
英語科教員の英語力
英語科教員の英語力です。
中学や高校の教員を対象とした英語力の調査は毎年実施しています。
平成30年度の調査で実際に対象となった学校は以下の通り。
- 小学校:19336校
- 中学校:9374校
- 高等学校:3354校
さてその結果を見てみると、英語科教員のうちCEFR B2レベル以上(英検だと準1級・TOEIC730以上相当)を取得している教員の割合は
- 中学校:36.2%
- 高校:68.2%
です。
ちなみに英語教員に求められている目標数値は
- 中学:50%
- 高校:75%
です。
どちらも理想とする目標には達していませんね。
ただこの数年で少しずつ教員の英語力は上昇してきているようです。

なぜ英語科教員は英語力が低いのか
なぜ英語科教員の英語力は理想に届かないのか。断言できますが、学校の教科として英語を教えても英語力は大してつきません。
唯一英語科教員の得意分野が英文法力です。
「人が一番成長するのは、他人に何かを教えている時だ」という言葉があるように、高校生に英語を教えていると英文法力と多少のリーディング力はつきます。それしかやらないから。
しかし、よっぽど意識して自分で勉強しない限りはその他の英語力が伸びることはまずありません。
語彙力: 英語教科書や参考書・問題集に大学受験に必要な語彙数レベル以上の英単語が出てくることはほとんどないため、受験英語をいくら教えても語彙力が伸びることはありません。
発音: 英語の先生が正確に発音できなかったとしても、それを指摘されることはまずありません。逆に考えると、生徒は教員の発音をそのまま吸収してしまうので、発音が下手な教員は改善努力が必要ですね。しかし実際のところ、英語の発音をしっかり教えている高校英語教員はほとんどいません。
スピーキング: 日本の高校生に英語を教えて、英会話力が必要となることはありません。英会話の授業も存在しますが、ネイティブ教員担当です。
リスニング: 日本の高校生に英語を教えていて、リスニング力が必要となることはありません。唯一リスニングで焦るのはネイティブ教員と会話する時です。
ライティング: ライティングはだいたい型が決まっているので、メインの指導は「型に沿って書きなさい」です。自分自身にたいしたライティング力は付きません。
要するに、高校生に英語を教えても教員の英語力が向上することはないわけです。よって英語科教員に英語力は必要ないと一部の教員は主張するわけです。
英語科教員の英語力体験談
ここからは高校の英語科教員として私立高校で働いている私の実感です。
まず私の働く高校は、国際科にとても力を入れています。海外留学に行きたい生徒や海外に進学したい生徒が毎年たくさん入学してくるような高校。
なので応募する時には「きっと英語科教員はみんなさぞかし英語がペラペラなことでしょう」と思っていました。
そしていざ教員として働いてみると、正直英語科教員の英語力の低さに驚きました。
たまに英語を話すことがあっても、まじでめちゃガチガチの日本語英語というか、発音それはないやろと突っ込みたくなるような英語です。
先ほども書いたように、高校で英語を教えても英語力は伸びません。文法ができればいいんだから。
実際、英語科教員のみなさんは文法の知識はすごく持っているし、教えるのも上手なんだと思います。
それにしたってもうちょっと英語しゃべってもいいんじゃない?
そんなレベルでした。
もちろん英検1級取得者なんてほとんどいてない。
そんなわけで、国際科の担任というまあまあ責任重大そうな任務が、教員わずか1年目の私にくるほどでした。(断ったけど)
なので「英語力が低くて先生としてやっていけるか不安」というあなた。
大丈夫です。


英語教員の英語力まとめ
英語科教員の英語力は理想とは遠く、実際教員として働いても英語力は伸びない。
ただ、常日頃教えている英文法にはとても強い。
国が求める英語力と大学入試の英語がだいぶかけ離れているので、現状で忙しい英語科教員が今から英語力を付けるのは難しい部分もあるのかなと。
そんな印象です。
ただ少しづつ英語力が伸びている+オールイングリッシュの授業を国が推進しているなど、動きは出ているようなので、今後伸びていくことに期待します。
ありがとうございました。
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