【シャドーイング】英検1級に欠かせない!やり方の決定版を解説します

コラム
  • シャドーイングのやり方を教えて!
  • シャドーイングの効果ってどんなもん?

今回の記事ではこういったお悩みを解決します。

シャドーイングは、英検1級を目指している人ならいちどは聞いたことがある勉強法ですよね。

わたし自身もシャドーイングは英語の基礎体力維持のために、毎日続けています。

もちろん英検1級を目指して勉強しているときも欠かせませんでした。

とはいえ具体的な進め方になると、なかなかどうしたらいいのかわからないという人も多いのではないでしょうか。

そんなあなたこそこの記事を読んで、さっそく今日からシャドーイングのトレーニングに取りかかってみましょう。

 

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シャドーイングとは

まずはじめにシャドーイングとは。

シャドーイングとは、テキストを見ずに英語の音声を聞いて、数秒後にその音声を復唱するトレーニング方法です。

シャドー(影)のように、聞こえた英文のすぐあとから続けて発話していきます。

  • 音声あり
  • スクリプト(台本)なし

が基本。

たとえばこの音声を聞きながら、数秒おいて自分が話し出す感じ。

  • 音声:Maybe it went into your junk mail folder.
  • 自分:ーー(数秒)ーー Maybe it went into your junk mail folder.

くわしいやり方はあとで紹介しますので、まず似たようなトレーニング方法をいくつか紹介しますね。

ちょっとした違いを知っておきましょう。

音読

音読は、スクリプト(台本)を見ながら音声なしで読む方法です。

小学生の時に国語の本で、何回もやったことがあるのではないでしょうか。

  • 音声なし
  • スクリプト(台本)なし

音読は基本です。

私は今でもよく音読をしています。

音声がないので、正しい発音で音読できているかどうかは常に気にしましょう。

オーバーラッピング

オーバーラッピングとは、スクリプト(台本)を見ながら聞こえてくる音声とほとんど同時に発話すること。

  • 音声あり
  • スクリプト(台本)あり

シャドーイングがむずかしく感じたら、まずはオーバーラッピングからはじめるのもアリです。

スクリプトがあるので、ナチュラルスピードの英語でも付いていきやすいです。

オーバーラッピングとシャドーイングの違い!効果的なやりかたのコツ
オーバーラッピングとシャドーイングは英語力を向上させるためには避けては通れないトレーニングです。そこで今回は、そのオーバーラッピングとシャドーイングの違いや効果・効果的なやり方についてまとめます。早めに習慣に取り入れて、英語力向上を目指しましょう。

ディクテーション

ディクテーションとは、きこえてきた英語を1語1句書きとることです。

スクリプト(台本)は見ずに書きとります。

  • 音声あり
  • スクリプト(台本)なし

かなり難易度が高いトレーニング。

細かい部分まで聞き取らなければいけないので、ものすごく集中力を使います。

リピート

リピートは、英文を聞き終えてからくりかえして発話する方法。

シャドーイングとちがって、1文終わったらリピートしてまた次の文、といった感じ。

  • 音声あり
  • スクリプト(台本)なし

聞いた話を一言一句正確に記憶して(リテンション)、一言一句正確に再現する(リプロダクション)トレーニングにつながります。

 

シャドーイングの効果

では数あるトレーニングの中でなぜシャドーイングなのか。

その効果を解説します。

リスニング力の向上

シャドーイングを行うと、自然なスピードで話される英語を聞くことにどんどん慣れていきます。

そしてその英語を耳にし、理解しながらすぐに口に出すことで、リスニング力が向上します。

最初は難しいかもしれませんが、続けることで少しずつ上達していくので、「ある日突然英語が聞き取れる!」は期待しないでくださいね。

発音の改善

ネイティブスピーカーの発音をマネすることで、自分の発音も改善されます。

わたしは英語の発音をよくほめられますが(お世辞だとしても…)これもシャドーイングのおかげ。

海外で勉強した経験がなくても、日本で学校英語だけで生きてきた日本人でも、シャドーイングで「発音上手」枠に入れます。

とくに音のつながりやネイティブっぽさは、外国語大学で留学を経験してきた人たちよりもうまい自信アリ。

そのために、シャドーイングをする際は単に言葉をくり返すのではなく、イントネーションやリズムも意識して真似することが大切です。

こうすることにより、より自然な発音が身につきますよ。

語彙力と文法力の向上

シャドーイングでは、実際の会話で使われるフレーズや表現をそのまま口から出します。

これにより、語彙力や文法力も向上します。

みなさんも

" I tennis play."

なんて英語を聞いたら、「おかしいな」と感じますよね。

これは今までに何回も、ただしい語順 " I play tennis." を聞いてきたからこそ生まれる違和感。

おなじようにただしく聞いた内容を理解しながら声に出すことで、自然に文法のパターンや語順、単語を覚えることができます。

スピーキング力の向上

シャドーイングは、スピーキング力の向上にも効果的です。

「英語を口に出す」という作業は、独学英語ではなかなか機会を作ることが難しいですよね。

オンライン英会話もありますが、いきなり人と話すのはちょっとびびるという人にもシャドーイングはぴったり。

英語を聞いてすぐに話すことで、反応速度が上がり、スムーズに英語を話せるようになります。

また自分の言葉として英語を話す感覚を身につけることもできますよ。

自信の向上

シャドーイングを続けると、英語を話す自信がつきます。

はじめは聞き取れなかったり、うまく言えなかったりするかもしれませんが、練習を重ねることで少しずつ上達を実感できます。

これが自信につながるので、毎日続けたいですね。

そしてこの「自信の向上」が、シャドーイングの一番の効果かもしれません。

  • 「毎日これだけシャドーイングをしている」
  • 「シャドーイングを長年続けている」

こんな自信は、かならず大きな強みとなります。

 

シャドーイングのやり方

ではシャドーイングのトレーニングのやり方です。

  1. 英文の内容を把握する
  2. テキストを見て音読×10
  3. テキストを見て音声に続けて声を出す(オーバーラッピング)×10
  4. テキストを見ずに音声に続けて声を出す(シャドーイング)×10

まずは単語を調べたり日本語の訳を見たりして、全体の内容を把握しましょう。

はじめの段階で耳だけを頼りにシャドーイングしてしまうと、間違った解釈のまま何回も読んでしまうおそれがあるので。

そしてこのトレーニングではシャドーイングの前段階として

  • 音読
  • オーバーラッピング

を入れています。

つまり、1つの素材を何度も何度も読む、ということ。

ちなみに回数は目安ですが、最低このくらいはこなしたいですね。

シャドーイングのやり方をレベル別に徹底解説!おすすめ教材も紹介
英語のリスニング力向上にかかせないシャドーイングの説明です。通訳のトレーニングとしてもおなじみで効果も高いので、挑戦してみてください。今回はレベル別に初級・中級・上級とわけてあるので自分に合ったレベルから始めて下さい。おすすめ参考書も紹介!

 

シャドーイングおすすめ教材

シャドーイングのやり方を説明したので、ここからおすすめの教材を紹介します。

シャドーイングに特化された教材ではなくても、使えそうなものは紹介しています。

レベル別なので、あなたにぴったりの教材を見つけましょう。

シャドーイング初心者

英検1級を目指そうという人なら、おそらく英語力は結構あるのではないでしょうか。

英語力はあるけどシャドーイングは初心者という人に向けてのおすすめを紹介しますね。

「速読速聴英単語シリーズ」

Z会の速読速聴シリーズです。

「一石五鳥」速読、速聴、単語、熟語、時事知識が同時に身につく! ということで、読みごたえのあるニュース英語に触れながら、重要語句を覚えることができます。

そしてこのシリーズ、シャードーイングにもぴったり。

とくにはじめてシャドーイングをする人には、きれいな英語で話してくれるのでハードルは低いです。

「Core」「Basic」「Advanced」と、選べるレベルもうれしいですね。

わたし自身もこのシリーズの「Advanced」は、10回以上はくりかえしてシャドーイングをしましたよ。

「English Conversation Practice」

日常英会話のトピックが多く、実用的なシャドーイング練習ができるアプリ。

レベル別なので、自分に合った難易度から始められます。

このアプリで

  • 英語の会話
  • リスニング
  • スピーキング
  • 英語のイディオムとフレーズ
  • 語彙
  • 短文
  • ショートストーリー
  • エッセイ
  • 英語文法
  • 日々のニュース
  • ゲームやテスト

などかなりのボリューム。

主な機能はこちらです。

  • ネイティブのアメリカ人スピーカーとの1000以上の会話
  • センテンスビルダーゲーム
  • 800以上の英語のショートストーリー
  • 1200以上の日常的な句動詞
  • 3000以上の最もよく使われる文章
  • 3000以上の最もよく使われる語彙
  • 3000以上のIELTSアカデミック語彙
  • 15000以上の英語のイディオムとフレーズ
  • 発音の評価
  • 語彙リスニングテスト
  • ハングマン語彙ゲーム
  • 英語文法テスト
  • 完全な英語のイディオムとフレーズ辞書
  • オーディオサポート付きの不規則動詞の完全リスト
  • BBC Learning English(イギリスの発音)とVOA Learning English(アメリカの発音)の無料レッスン
  • Spotlight English Talkレッスン
  • 単語の意味をすばやく見つけるためのオンライン辞書が統合

English Conversation Practiceより

シャドーイング中級者

シャドーイング中級者向けです。

少しはシャドーイング経験がある人も自称中級者の人も、いちど挑戦してみてください。

「イングリッシュブートキャンプ」

イングリッシュブートキャンプは英語学習プログラムを提供してくれていますが、今回はそのYouTubeチャンネルの紹介です。

こちら短文ではなくかなり長い文章でシャドーイングできるのがポイント。

たくさんの機能が付いてるアプリもいいけど、使いこなすのが面倒でただひたすらシャドーイングを続けたい人におすすめです。

また慣れてきたら

  • 画面に出てくるスクリプトはできるだけ見ない
  • 再生速度を速くして負荷アップ

など工夫してみましょう。

シャドーイング上級者

シャドーイング上級者ともなれば、もはや専用の教材は必要ありません。

教材というよりも日常で使われているような、生のネイティブの表現満載の素材を使いましょう。

「TED」

TEDとは、いろんな国のいろんな人のスピーチを聞けるサイトです。

おすすめポイントは

  • いろんな国のアクセントが聞ける
  • 知的好奇心が満たされる
  • 無料で見放題

このあたりです。

TEDのスピーカーになるには、オーディション(というか事前審査というか)があるので、内容の薄いスピーチでは参加できません。

それだけにどのスピーチもとてもおもしろくて、引き込まれるものばかりです。

国際情勢の話などをたくさん聞いておけば、そのまま英検1級の長文や英作文対策にもなったりします。

無料なのでぜひ!いちど見てみてください。

TED

トピックが多すぎて何から手を付けたらいいのかわからない人のために、おすすめの動画を紹介します。

・Try something new for 30 days

何かやってみたいことに30日間チャレンジしてみる話です。3分13秒と、とても短い動画。

でも内容は濃いし見たらやる気が出てくる、そんな動画です。

やりたいことに挑戦したいのになかなか踏み出せない人は30日から始めましょう。

この動画を高校の授業で見せたことがあります。

何らかの形で子どもたちの心に残ればいいなと思っています。

・The history of chocolate

 

タイトルの通りチョコレートの歴史です。

アニメーションタイプの動画は英語が聞き取りやすくて、短いものが多いのでおすすめです。

・8 secrets of success

こちらは私が初めて100回チャレンジに挑戦した動画です。

成功の法則をとてもコンパクトにまとめてくれています。

イラストを効果的に使ったり途中に笑いをいれたり、たった数分の動画からたくさんのことが学べます。

「海外ドラマ」

わたしがよく視聴して、シャドーイングなどのトレーニングに使っている海外ドラマを紹介しますね。

  • FRIENDS
  • BIG BANG THEORY
  • SOUTH PARK

FRIENDS/BIG BANG THEORYは海外ドラマです。

huluで配信していますよ。

FRIENDSは比較的聞き取りやすくて、日常的に使うイディオムや表現がたくさん学べます。

BIG BANG THEORYは若者言葉や少し汚い言葉+早口なのでやや難しめ。

SOUTHPARKはもう、なんでもありの世界で面白いアニメですが、英語は鬼早。

それぞれ違った特長があるので、うまく組み合わせてトレーニングしましょう。

シャドーイングのやり方まとめ

シャドーイングのやり方をくわしく解説しました。

わたしの通訳の先輩と話をしていたときに先輩が

「今日は朝からCNNのシャドーイングをしてきたんだけどね」

みたいな話をしてくれたことがあって、やっぱりシャドーイングって英語のプロでも欠かせない、英語の基礎体力をつけてくれるような効果的なトレーニングなのね、と感じたことがあります。

すぐに効果を感じられるわけではないシャドーイング。

毎日の習慣にして、着実に英語力向上に役立てましょう。

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りょう

25歳あたりから英語の独学開始
【保有資格】英検1級・TOEIC950・通訳ガイド・Tesol取得
【現在の仕事】通訳・中高英語教員・翻訳・日英ライター・子ども英語講師

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