- 英検1級を目指しているけど勉強法がわからない
- 家計も考えて独学で費用はおさえたい
この記事で解説する勉強のコツを読むことで、英検1級取得までの道のりがよりクリアになります。
ぜひ読んでみてくださいね。
目次
1 目標設定とスケジュール作成
ゴールが明確でないと、なかなかそこまでの道のりを計画するのがむずかしいですよね。
まずはいつ英検1級を取得するのが目標なのかをはっきりさせましょう。
その目標に向かって「あと何か月あるのか?」と逆算し、最終的に日割りでやるべきことをはっきりさせます。
具体的なスケジュール感
はじめて英検1級を受験しようという人は、どのくらいの期間があればいいのかよくわからないのではないでしょうか。
ざっくりですが目安は、英検準1級レベルの英語力がある人なら
600時間
くらいでしょうか。
わたしの感覚では1日2時間、1年くらい続けたら挑戦できるレベル。
2 英検1級の過去問を解く
目標が決まったら、英検1級の過去問を解きましょう。
「過去問て試験の直前に解くもんじゃないの?」
こう思った人もいるかもしれません。
高校受験なんかでは、たしかに勉強で実力を付けてから後半でやっと過去問をやり始める人が多いです。
しかしはじめに過去問を解いて
- 自分の実力では何が足りないのか
- 英検1級ってどんなレベルなのか
を実感しておくことはとても重要なファーストステップ。
目標設定と同じで、まずゴールをしっかりと見定めておきましょう。
初回はだれでも打ちのめされるので、点数が低くても大丈夫。
ここから積み上げていきましょう。
具体的な勉強法
具体的な勉強法とはいえ、この段階ではただ解いていけばいいだけです。
守ってほしいポイントは
- 時間をはかって解く
- 一気に最後まで解く
です。そうすることで
- 長文にはどれだけ時間をかけられるか
- 頭が疲れ切った状態でのリスニングパート4の大変さ
などいろいろ感じ取ることができます。
3 ボキャブラリー
英検1級に限らずですが、ボキャブラリー(英単語)を覚えることは英語習得への第一歩です。
どれだけペラペラ話せても、単語を全然覚えていないと長文を読んでもただの暗号。
単語はとにかく毎日積み上げてください。
そして英検1級では大問1が単語の問題です。
ここで
- 英検1級の大問1に出てくる単語はむずかしすぎる
- 日常生活で使わない単語を試験のためだけに覚えるのはどうなのか
といったような意見が聞かれることがありますが、まったくそんなことはありません。
なぜなら
- 英検1級の大問1に出てくる単語は英字新聞やCNNなど英語ニュースで頻出
- 英語を仕事にするなら必須
だからです。
英検1級を目指すほどの方なら、取得後に英語で仕事などいろんな夢や可能性が広がっているはず。
そんな未来を見たときに、英検1級の単語はかならず役に立ちますよ。
具体的な勉強法
まず単語帳を準備します。
単語帳はこちら一択。
英検はどの級でも、単語帳はパス単を持っていればOK。
単語帳選びで時間をとられるのももったいないので、サクッとゲットしましょう。
パス単を推す理由は
- 日本英語検定協会は旺文社が作った団体でそこから出ている公式の単語帳だから
- 過去問を見るとパス単がベースになっていることがよくわかるから(とくにイディオム)
こちら私が使っていた単語帳。
使いやすく切り離していました。
では英単語の覚え方の手順です。
- すべての単語にアクセント記号を入れる
- すでに知っている単語は除外
- 単語を見て発音して、さらに日本語見て単語にイメージをつける(トータル1単語3秒)
という手順です。これをすきま時間に何度も何度もくり返していました。
ポイントはとにかく「毎日・大量」 です。
1日1/3冊ずつくらいのペースで進めていました。 そしたら一週間で二周できますよね。
それのくり返し。
4 リーディング
続いてリーディングです。
リーディングは大問1とは違って、そこまでむずかしい単語は使われていません。
ただしトピックがむずかしいです。
おそらく初めて過去問を見た人は、長文のタイトルを見ただけで「?」となるかと。
過去に出題されたトピックはこちら。
- 初期の太陽系
- フリーメイソン
- 国家の条件
などなどレベルの高い内容が多いので、よく知ってる話が出てきたらラッキーですね。
ただしこのリーディングパート、実は点数を稼ぎやすいパートでもあるのです。
具体的な勉強法
英検1級合格を目指すなら、リーディングで満点に近い点数をとっておきたいところ。
単語はむずかしくないので、おさえておくべきは
- 内容
- 1文が長い時の対処法
このあたりです。
内容に関してはふだんから、日本語でも英語でもたくさんの時事問題や世界情勢に関する記事を読んで、理解を深めておきましょう。
そして英検1級ともなると、長文に出てくる1文がかなり長いことがあります。
対処法は
- 前から読む
- 区切って読む
です。
「前からどんどん区切って読む」は「スラッシュリーディング」とも言いますね。
文の区切りを見つけて、スラッシュを引きながら読むことで、だいぶ読みやすくなります。
以上の読みかたを意識しながら、英字新聞や雑誌、1級の過去問などいろんな文章を読み込みましょう。
5 リスニング
リスニングパートは、普段からどれだけ英語を聞きなれているかが大きなポイントです。
加えてリスニング力だけでなく、速読力が求められるのがやっかいなところ。
具体的な勉強法
ディクテーションとシャドーイング。
- ディクテーションとは聞こえた英文を書きとるトレーニング
- シャドーイングとは英語を聞きながまねして発音するトレーニング
そしてここでは、上記ふたつを組み合わせたトレーニングをおすすめしています。
くわしいやり方はこちら。
- 耳だけを頼りにディクテーション
- 書きとった英文とスクリプトをみくらべてチェック
- 新しい表現や新出単語はメモ
- 日本語もチェック
- 音読×10
- オーバーラッピング×10
- シャドーイング×30
見ての通りかなり読みます。
シャドーイング30回という回数も目安ではありますが、10回20回ではつかめなかった感覚が30回あたりからつかめてくるので、このくらいはがんばってください。
登場人物になりきって、状況を想像しながら役者気取りで読むのがコツです。
シャドーイングおすすめ教材
- FRIENDS
- BIG BANG THEORY
- SOUTH PARK
英検1級受験ともなったら、教材というよりも日常で使われているような、生のネイティブの表現満載の素材を使いましょう。
FRIENDS/BIG BANG THEORYは海外ドラマです。huluで配信していますよ。
- FRIENDSは比較的聞き取りやすくて、日常的に使うイディオムや表現がたくさん学べます
- BIG BANG THEORYは若者言葉や少し汚い言葉+早口なのでやや難しめ
- SOUTHPARKはもう、なんでもありの世界で面白いアニメですが、英語は鬼早
それぞれ違った特長があるので、うまく組み合わせてトレーニングしましょう。
またhuluではこのほかにも、たくさんの海外ドラマが楽しめるのでおすすめ。
どこかで見たことあるようなキャラたちです。
6 ライティング
ライティングは間違いなく一番点数を取りやすいパートです。
2024年度より
・複数の技能(領域)を統合した言語活動の充実をはかること
・知識や技能の習得だけでなく、コミュニケーションを行う目的や場面、状況等に応じた言語の運用を考える中で思考力、判断力、表現力等を育成すること
これらを目的として英検は一部リニューアルされました。
とくに英作文は大きく変わったので、確認しておきましょう。
具体的には従来の意見論述問題のみから
- 意見論述問題(200-240words)
- 英文要約問題(90-110words)
の2題に増えました。
具体的な勉強法
英検1級の英作文(ライティング)の、意見論述問題のポイントをまとめます。
- 英作文(ライティング)の型を使う
- 自分の意見主張(I think~)
- 理由・例を3つ
- 自分の意見再主張
- 自分の意見じゃなくてもいい
- 簡単な英語だけを使う
基本的にこのポイントに沿って書けば大丈夫です。
英文要約問題では、基本的には意見論述問題のポイントを押さえつつ(簡単な単語を使うなど)、各段落で主張されているポイントはなんなのかをすばやく読み取ってまとめられるようにしましょう。
ちなみに英作文の採点基準はこちらです。
①内容 | 課題で求められている内容が含まれているかどうか |
②構成 | 英文の構成や流れがわかりやすく論理的であるか |
③語彙 | 課題に相応しい語彙を正しく使えているか |
④文法 | 文構造のバリエーションやそれらを正しく使えているか |
7 日常に英語の勉強を組み込む
具体的に、どんな勉強をどのくらいやればいいのかは解説しました。
では続いて、とくに主婦の方々が疑問に感じるのが「いつやるの」問題かと思います。
- まとまった時間がとりにくい
- かと思えばいきなりまとまった時間ができることもある
- 勉強時間を計画的にとることができない
こんな状況の人が多いかと。
わたしももちろんそうでした。
そこでおすすめなのが、すきま時間にできることとまとまった時間にできることをわけておいて、いつでもできるようにスタンバイしておくことです。
具体的な方法
日常に英語を組み込む具体的な方法として、すきま時間にできそうなことを紹介です。
- 通勤時間のリスニング
- お湯を沸かす時間の単語暗記
- トイレに単語はっとく
など。
まとまった時間が取れた場合には
- 過去問を解く
- 英文を読む
- ライティングに挑戦
こんな感じです。
いつまとまった時間がきてもいいように、ダイニングなどよく使う場所に勉強道具を置いておくこともおすすめします。
8 英検1級の過去問を解く
次のステップは「過去問を解く」です。
始めにも解きましたね、過去問。
ここではある程度、各技能の力を付けてから解くのがポイント。
実際どのくらの点数が取れるかを確認しましょう。
そこから足りない点数(足りない力)を見極めて、ラストスパートで積み上げていきます。
具体的な勉強法
英検1級の勉強のはじめに解いた過去問をもう一度解いてみましょう。
問題の見え方もだいぶ違っているのではないでしょうか。
さらにここでは、過去に解いたことのない過去問にも挑戦してください。
時間をはかって、最初から最後まで。
その中でまだ合格点に達していないパートがあれば、もういちど勉強を積み重ねましょう。
9 スピーキング
晴れて1次試験に合格したら、二次試験のスピーキングです。
二次試験は一次試験に合格するていどの実力がある人なら、だいたい合格できるようにはなっている(はず)です。
当日に緊張で言葉が出なかったり、大失敗しなければ大丈夫。
落ち着いて、対策をしておきましょう。
具体的な勉強法
【英検二次試験対策】
— りょう|主婦から通訳へ (@dokugakueigo) May 10, 2024
私がとった方法は
「使いまわしがききそうな表現+自分の得意な話に持ってく練習」
です
お題が「年金」なら
・今年金は日本で大きな問題です。よくニュースで取り上げられ、多くの人が関心を寄せてます(使いまわしきく)
↓
・お金問題と言えば我が家はお金が…(得意な話)
こんな感じでうまく自分の話に持っていきましょう。
あとは
- 英検公式サイトを開けばでてくる「バーチャル二次試験」に取り組む(毎日)
- オンライン英会話で会話に慣れる
以上をこなせば問題ナシ。
10 継続
ついに10個めのステップです。
ここが何より重要なので、しっかりと読んでおいてください。
ここまでたくさんの勉強法を紹介しましたが、たったひとつこれだけは守ってほしいことが「継続」です。
英検1級はなかなかむずかしい試験です。
気まぐれに、やる気のある時に勉強するだけでは絶対に合格できません。
そのためには、いつ出てくるのか不明な自分の「やる気」に頼るのではなく、英語を日常の中に上手に組み込んで「習慣化」してしまいましょう。
そうすることで、継続しやすくなります。
【英検1級取得後】
— りょう|主婦から通訳へ (@dokugakueigo) May 15, 2024
英検1級取得後は、英検1級ホルダーとしては自分英語力低すぎるんじゃねって悩みが出てくるので、理想と現実のギャップを埋めるためにひたすら勉強することになります。
周りの見る目と実際の英語力のギャップは結構あるかも。
主婦が英検1級まとめ
主婦のための英検1級勉強法でした。
わたし自身もこの記事にあるような勉強法で、主婦で英検1級を取得しました。
ただ勉強法だけでなく、ある程度の勉強時間も絶対に必要です。
1日に10分の勉強を10年続けても、おそらく英検1級は取得できません。
それほど勉強量は必要ですし、それだけに価値のある資格だと思います。
「英検1級持ってるだけじゃ意味ないよね」
との意見も聞きますが、わたしは英検1級を取得したおかげで人生がかなりイージーモードになったし、正直いくらでも職が見つかると思っています。
あなたも英検1級を取得して、がっつり視野をひろげてみませんか。
ありがとうございました。