- 英検1級ではライティングを得点源にしたい
- 英検1級のライティング対策をイチから知りたい
- できるだけ省エネで対策したい
英検の人気はどんどん高まってきていますね。
今回は英検の中でも対策がしやすく点が取りやすいライティング(英作文)についてです。
英検1級のライティングに苦戦している人の参考になれば幸いです。
目次
英検ライティングの採点基準
まず英作文の採点基準はこちらです。
意識しておいてくださいね。
①内容 | 課題で求められている内容が含まれているかどうか |
②構成 | 英文の構成や流れがわかりやすく論理的であるか |
③語彙 | 課題に相応しい語彙を正しく使えているか |
④文法 | 文構造のバリエーションやそれらを正しく使えているか |
(*英検では2016年度より、CSEという国際的なスコア尺度に基づいて英語4技能を評価する方法を導入。この英検CSEスコアでは、問題数に関係なく各技能にスコアが均等に配分されています。)
英検1級ライティング構成
2024年度より
・複数の技能(領域)を統合した言語活動の充実をはかること
・知識や技能の習得だけでなく、コミュニケーションを行う目的や場面、状況等に応じた言語の運用を考える中で思考力、判断力、表現力等を育成すること
これらを目的として英検は一部リニューアルされました。
とくに英作文は大きく変わったので、確認しておきましょう。
具体的には従来の意見論述問題のみから
- 意見論述問題(200-240words)
- 英文要約問題(90-110words)
の2題に増えました。
英検ライティング対策
さてここからいといと、ライティングの対策です。
意見論述問題
英検1級ライティングの意見論述問題のポイントをまとめます。
- 英検ライティングの型を覚える(自分で書こうとしない)
- 簡単な単語や文法を使う
- 自分の意見じゃなくてもOK(個性を消す)
英検ライティングの型を覚える
まずライティングの型を覚えましょう。そしてその型に沿って内容を組み立てます。
- 自分の意見主張
- 理由(First~)例(for example~)
- 理由その2(Second~)例(for example~)
- 理由その3(Second~)例(for example~)
- 自分の意見再主張
だいたいこんな流れです。この型を覚えて当てはめて書いていくだけです。
5.の「自分の意見再主張」は「結論」である必要はありません。結論というと、自分の言葉でまとめて書かないと、となりますが、自分の意見再主張するだけで大丈夫です。
1.の自分の意見をもう一回言うだけ。簡単ですね。
簡単な単語や文法を使う
ちょっと難しい単語使ってやろうとか思わないこと。英検は減点方式です。
いらんことすると減点リスクが増えるだけです。どんな簡単な英語使おうと、間違っていなければ採点者は減点できません。けど難しい単語使ってスペルミスるとアウト。
自分の意見じゃなくてもOK!
自分の意見かどうかはまったく問題じゃありません。反対意見を書いたとしても、採点に影響なしです。なので、論を組み立てやすそうな、知ってい単語が多そうな意見を採用しましょう。
個性を出そうとしなくてOK。合格する英作を書けばいいのです。
模範解答について
英検公式問題集などに載っている模範解答は、模範だけあって100点満点の答案です。
でも考えてみてください。
みなさん100点満点狙ってますか。
多くの人は満点でなく、合格点を狙っているはずです。
模範解答のレベルの高さを見て「自分には無理」とあきらめないでください。
パーフェクトな答案を目指すのではなく、採点者に点を引かせないような答案を目指しましょう。
英文要約問題
英検1級ライティングの英文要約問題のポイントをまとめます。
- 各段落で要旨をまとめる
- 簡単な単語や文法(または問題に出てくる単語)を使う
各段落で要旨をまとめる
こちらの例題を見てみましょう。
問題
Poyang Lake is China's biggest freshwater lake. Although people have fished it for generations, these days, a new resource is being removed sand. Up to 10,000 tons of sand are dug up from the lake floor per hour, making this the world's largest sand mine. Much of the sand is shipped to Shanghai-a city whose population has risen by 7 million since 2007—where it is used in the construction of high-rises, roads, and other structures. Massive mining operations exist not only in China but also in other nations, including Australia and the United States. Globally, the largest importer of sand is Singapore, which has used the resource to increase its territorial landmass by 20 square miles.
The consequences of sand mining are a major concern. Removing sand from water bodies increases water sediment, blocking out sunlight; this interferes with underwater plants' production of oxygen, making survival for fish and other organisms difficult. In the case of Poyang Lake, sand removal has made the channels leading out of the lake much deeper and wider, doubling the amount of water flowing outward. Consequently, the lake's water level has dropped dramatically. This threatens the water supply to neighboring wetlands, which are home to numerous bird species and other wildlife.
Many countries are becoming increasingly aware of the damage caused by sand mining. Demand for the resource has taken a toll on Indonesia, Malaysia, and Cambodia, which have banned sand exports in efforts to preserve local ecosystems. However, increasing demand means that when mining stops in one area, other areas take on the burden of supply. China's Yangtze River, for example, was formerly a major sand-mining site, but by the late 1990s so much had been removed that bridges collapsed along with large sections of the riverbank. When sand mining was banned on the Yangtze in 2000, operations shifted to Poyang Lake.(英検サイト出題例より)
解答
Sand is being mined in large quantities from bodies of water around the world to fuel the development of urban areas. Despite the various positive effects that may result from these activities, sand mining also has ecological consequences that endanger the lives of various organisms. In response, some governments are trying to mitigate the harm that arises from this by enacting laws that prohibit the export of sand. Unfortunately, banning sand mining appears to only be a temporary solution in some locations as mining operations often end up simply moving to other sites.
(英検サイト出題例より)
英文要約問題では、各段落で主張されているポイントはなんなのかをすばやく読み取ってまとめられるようにしてください。
上記の例では
- 第一段落(黒太字)→解答例の黒太字
- 第二段落(赤字)→解答例の赤字
- 第三段落(黄色線)→解答例の黄色線
- 第三段落(なにもなし)→解答例のなにもなし
に対応していることがわかるかと思います。
こんな感じで各段落ごとに要旨をまとめて書く練習をしましょう。
あとちょっとしたアドバイスとして、要約するときは例をあげている部分は使わないようにしましょう。
- for example
- such as
- including
今回の問題文にも何か所かありますよね。
- including Australia and the United States
- China's Yangtze River, for example
これらです。
文字数を増やそうとこれらを入れないようにしましょう。
(意見論述問題にならアリですが)
簡単な単語や文法(または問題に出てくる単語)を使う
問題文に載っている英単語や表現を、不自然にならないていどに再利用しましょう。
問題文に載っている表現にスペルミスはありえないし、表現も使えるものがたくさんあります。
字数が足りなかった時の増やしかた
まず字数はこまめに確認しながら書き進めましょう。
最後に焦らないように。
とはいっても、「書けない!次の段落で多目に書くから、ここは少なめで・・」をくり返して最終足りないっ!てなりますよね。
もちろんわたしも経験あります!でも後から増やすなんてまず無理です。
なんとか修正できるレベルなら、ちょこちょこいじって語数増やしましょ。
あまりにも足りない場合は、いじるにも答案にスペースないだろうしあきらめて初めから書きましょう。
そうならないように気をつけてくださいね。
ではちょこちょこ増やし方の例です。
・very much とか really とか、強調の言葉を付ける。I like an apple. を I like an apple very much. I really like an apple. など。
・often とか sometimes とか always といった、頻度を表す言葉を付ける。I play tennis. を I sometimes play tennis. など。
・例(for example)の例を付ける。例文にさらに例を付けるという技。でも for example を二回続けて書くのはさすがによくないので、たとえば
I like to read books. For example, I read a lot of novels. Let's say, Haruki Murakami or someone like that.
「私は本を読むのが好きです。例えば、私はたくさん小説を読みます。言ってみれば、村上春樹とかね。」
(Let's say, にも「例えば」っていう意味があります。)
・「~みたいな・~とかね」= something like that を付ける。上の例文をもう一度見てください。
I like to read books. For example, I read a lot of novels. Let's say, Haruki Murakami or someone like that.
の someone like that. ここでは村上春樹(=人物)を受けてsomeone としていますが、なんか例をあげた後に「~みたいな・~とかね」の意味で something like that を後ろに付けるのもアリです。
日本語にするとカジュアルな感じですが、英作文に使っても問題無い表現です。
英検1級ライティング対策まとめ
英検のライティングの対策についてでした。
まとめます。
- 自分で書くなテンプレ使え(意見論述問題)
- TOPICにでてくる表現再利用
- 簡単な単語・表現使え
- 「むずかしい単語知ってます」アピールは何の加点にもなりません
何回か練習してみればコツがつかめてきますよ。